パワステオイル漏れの症状と原因!漏れ止め剤の効果や異音を伴う症状について解説!
自動車のパワステオイルは、使うと無くなるものではないので、量が減っている場合は、パワステオイル漏れの可能性があります。
パワステオイル漏れを放置してしまうと、ハンドル操作が重くなる以外にも、異音や振動など様々な症状を引き起こす原因になるので、早急に対処する必要があります。
今回の記事では、パワステオイル漏れの症状と原因や、漏れ止め剤の効果について解説していきます。
パワーステアリング(パワステ)とは
パワーステアリング(通称:パワステ)とは、車のハンドル操作を補助するためのシステムのことを言います。
本来は重たいハンドル操作が、パワステの働きによって、軽い力でハンドルを回すことができます。
パワステの仕組みは、大きく分けて「油圧式」と「電動式」の2種類があります。
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油圧式パワーステアリング
油圧式パワーステアリングの仕組みは、エンジン出力を利用してパワステ用のポンプを回転させ、そこで起きた油圧をハンドル操作に合わせてコントロールしています。
つまり、高い圧力のかかったオイルがシステム内を循環しているので、ホースなどの部品が劣化していると、パワステオイル漏れの症状が発生する原因になります。
油圧式パワステは、滑らかでスムーズなハンドル操作ができるのが特徴ですが、エンジン出力を利用しているため、走行中は車輪の回転とパワステ機能の両方にエンジンのエネルギーを消費するので、電動式よりも燃費の面で効率が悪いと言えます。
電動式パワーステアリング
電動式パワーステアリングは、2000年頃から普及してきたシステムで、ハンドル操作を電動モーターの力で補助するパワステです。
動力源がモーターなので、エンジンのパワーロスの心配もなく、油圧式と比べて燃費の面で効率が良いと言えます。
また、エンジン出力を直接利用していないので、設置する場所も自由度があり、コンパクト化に有利と言えます。
ただし、ハンドル操作の滑らかさについては、電動式よりも油圧式のほうが優れていると考えられています。
そのため、電気モーターの力で油圧操作をする「電動油圧式パワーステアリング」と呼ばれるシステムが新たに登場し、より自然なハンドル操作を実現しています。
パワステオイルとは
パワステオイルとは、油圧式パワーステアリングで使用する作動油のことです。
このオイルの油圧を利用して自動車のハンドル操作を補っています。
正式名称はパワーステアリングフルードと言いますが、一般的には、パワステオイルやパワステフルードと呼ばれることが多い。
油圧式パワステは、エンジン出力を利用して作動するので、パワステオイルが入っているタンクはエンジンの近くに設置されています。
エンジンの脇にベルトで駆動させるパワステ用のポンプがあり、それから直径2cmほどのホースがのびています。
そのホースの先は、パワステオイルの入ったタンクと、ステアリングのギアボックスに繋がってます。
パワステオイルを送るホースでパワステオイル漏れの症状が発生しやすい。
パワステオイルの入ったタンクは、エンジンの近くにあることは確かなのですが、車種によっては見えにくい場所にある場合もあります。
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パワステオイル漏れの原因
パワステオイル漏れが起こる原因については、様々なことが考えられますが、最も多いのがパワステポンプとギアボックスの間にあるホースの破損です。
どのような原因であっても、パワステオイル漏れの疑いがある場合は、整備工場などで点検・修理を行う必要があります。
パワステプレッシャーホースの破損
パワステオイルは、使用すると減るものではないので、量が減っている場合は、パワステオイル漏れの可能性があります。
自動車の点検の結果、パワステオイルの補充が必要だと思われる場合でも、パワステオイル漏れが発生している可能性があるので、しっかりと対処する必要があります。
パワステオイルが入ったタンクは、丈夫なプラスチックや金属製なので、何かがぶつからない限り、破損して内部からパワステオイル漏れが起こる可能性は極めて低い。
パワステオイル漏れの原因で最も多いのは、パワステポンプとギアボックスの間にあるパワステプレッシャーホースの破損です。
このホースの中は、高圧になったパワステオイルを循環させているので、もともと丈夫な素材で作られているのですが、長年使っているうちに劣化が進み、内部からパワステオイル漏れの症状が起こる場合があります。
ホースが劣化していなくても、接続部分が傷みやすいので、そこからパワステオイルが滲み出てしまうこともあります。
パワステオイル漏れの原因となるホースの破損が確認できた場合は、新しいホースに交換する必要があります。
漏れ止め剤の効果
ちょっとした破損で、ホースの接続部分からパワステオイルが滲み出ているくらいだったら、漏れ止め剤を使い様子を見るという対処法もありますが、いずれは新しいホースに交換することが多い。
ホース内には、高圧のパワステオイルが循環しているので、漏れ止め剤の効果は応急処置程度と考えておいたほうが良い。
パワステオイルの量が基準値であれば、ハンドル操作を軽くするパワステの効果は機能するので、パワステオイル漏れの症状によって、整備工場などのスタッフに相談しながら判断していくと良いと思います。
パワステオイル漏れの症状
パワステオイル漏れによって起こる主な症状は、ハンドル操作が重くなることがですが、その他にも異音や振動など、様々な症状があらわれます。
パワステ機能が失われた状態は、車の各部品を傷める原因になるので、整備工場などで点検・修理を行って、早めに対処する必要があります。
ハンドル操作が重い
パワステオイル漏れが原因で、オイルの量が基準値を下回った場合は、ハンドル操作を補助するパワステの効果が得られなくなります。
つまり、パワステオイル漏れが起こると、ハンドル操作が急に重くなるという症状があらわれます。
パワステオイルが徐々に減っていった場合でも、時間が経つにつれてどんどんハンドル操作が重くなっていきます。
また、オイルポンプを駆動しているベルトの張りが緩むと、十分な油圧が得られないので、パワステが機能しないことがあります。
この場合は、ベルトの緩みから「キュルキュル」といった異音を伴う場合があります。
ハンドルの異常には、様々な症状があり、全て故障が原因というわけではありませんが、その多くは車の足回りと関係する部分に何らかのトラブルが起きていることが多い。
パワーステアリングやタイヤ、ブレーキのトラブルなどが原因で、ハンドルを切ると異音が起きたり、ハンドル操作が重いと感じることがあります…
パワステオイル漏れが原因で起こる異音
車のパワステが機能しなくなると、ハンドル操作が重くなる症状以外にも、ステアリングに関係する部品に大きな負担がかかるようになるので、それに伴い様々な症状が発生する原因になります。
車の足回りには、車輪をスムーズに回転させるためのハブベアリングという部品が設置されています。
このハブベアリングの内部にはボールやローラーが組み込まれていて、この部分が走行時の負担により消耗すると、「ゴー」「ゴロゴロ」といった金属が擦れるような異音が続くことがあります。
異音の症状の他にも、パワステオイル漏れが原因でステアリングに関係する部品に負担がかかると、ハンドルを大きく切った時に「カクン」「コツン」といった振動を感じることもあります。
ただし、ハブベアリングの消耗する原因は、パワステオイル漏れ以外にも、様々なことが考えられます。
何らかの原因で、パワステオイルの残量が少なくなっている場合は、エンジン出力を利用したパワステ用のポンプの回転が空回りしている状態になるので、「ウィーン」といった異音が発生する症状があらわれることがあります。
パワステオイルが完全に無くなってしまうと、ハンドル操作が困難になるばかりか、車のステアリングに関係する部品に大きな負担がかかり、故障する恐れがあるので、早急に整備工場などで点検・修理を行う必要があります。
車の修理の値段は、整備工場によって大きく違うことがあります。
いつも利用している整備工場が、実は高い値段で修理していたというケースも少なくありません。
そのため、複数の整備工場を比較検討することをお勧めします。
パワステオイル漏れの症状と原因!漏れ止め剤の効果や異音を伴う症状について解説!
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