ジャッキアップポイントが潰れる原因は様々なことが考えられますが、間違ったジャッキアップ作業が原因で潰してしまうことがよくあります。その他の原因は、縁石に乗り上げて車底を曲げてしまうこともありますが、どのような理由であっても、塗装が剥がれた状態を放置してしまうと、やがては錆腐食が起こる可能性があるので注意が必要です。
車のジャッキアップポイントが潰れる原因
ジャッキとジャッキアップポイントの形状が合っていない
車のタイヤ交換を行う際には、車両の底にジャッキを入れて車体を持ち上げる、いわゆる「ジャッキアップ」をする必要があります。
車に使用するジャッキは、「パンタグラフジャッキ」と「ガレージジャッキ」の2種類があります。パンタグラフジャッキは車両の側面の底から、ジャッキのネジをクランク棒で回して持ち上げるタイプの工具です。ガレージジャッキは、車両の前後の底から、油圧式でジャッキアップするタイプです。
車に常備されているジャッキのほとんどはパンタグラフジャッキで、ガレージジャッキは整備工場などで使うことが多いです。
車の側面の底には、フレームに切り込みが入った「ジャッキアップポイント」と呼ばれる部分があります。このジャッキアップポイントとジャッキを接触して車両を持ち上げていくのですが、車種によってジャッキアップポイントの形状が異なるため、その車に合ったジャッキを使用しないと、車両を持ち上げた瞬間にジャッキアップポイントが潰れることがあります。
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パンタグラフジャッキは、フレームを挟み込んで固定するタイプが多いですが、実はフレーム自体には強度はなく、ジャッキと接触して持ち上げる車底の部分の強度が高いのです。ですから、ジャッキアップポイントのフレームを挟まずに直接当てて持ち上げようとすると、簡単にフレームが潰れてしまいます。
ご自身の車に常備されている純正のパンタグラフジャッキであれば問題ないのですが、非純正のものを使用する場合は、ジャッキとジャッキアップポイントの形状が合っているかどうかを、事前に確認するようにしましょう。
縁石の乗り上げ
ジャッキアップポイントは、タイヤのすぐ横にあるので、縁石に乗り上げると、丁度ジャッキアップポイントに縁石が当たって車底のフレームが潰れてしまうことがよくあります。
すでに述べていますが、ジャッキアップポイントにはある程度の強度がありますが、フレームはジャッキに挟み込んで固定するためのものなので、フレームには強度がありません。ですから、フレームが縁石に当たれば簡単に曲がってしまいます。
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ジャッキアップポイントが潰れたら板金で直す
ジャッキアップポイントの潰れ方の程度にもよりますが、潰れたフレームは整備工場などで板金修理することができます。
ジャッキアップポイントが潰れると、表面の塗装が剥がれてしまいます。塗装が剥がれた状態で放置すると、やがては錆付いて腐食する恐れがあります。ジャッキアップポイントが腐食することで強度が落ちた車両は、ジャッキアップが難しくなるので、悪化する前に修理しておくと良いでしょう。
特に、雪の多い地域では、道路に融雪剤がまかれているので、車の足回りの塗装が剥がれていると傷みやすいです。
整備工場などでジャッキアップする場合は、ジャッキアップポイントのフレームを傷めないように、ゴム製のパッドを使用することが多いです。ガレージジャッキで車両の前後からジャッキアップする場合は、車の側面の底にあるジャッキアップポイントをラバーパッド付きのジャッキスタンドで支えます。
ラバーパッド
ラバーパッド付きのジャッキスタンド
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