自動車のドライブシャフトは、動力を車輪に伝える重要なパーツです。ここから異音が発生した場合は、絶対に放置してはいけません。それでは、ドライブシャフトから発生する異音はどんな音なのでしょうか?まずは、ドライブシャフトの役割と異音が発生する原因について確認していきましょう。
自動車のドライブシャフトとは
簡単に説明すると、ドライブシャフトとは、エンジンの動力を車輪へ伝えるための棒(シャフト)です。ドライブシャフトの先端は車輪に繋がっており、もう片方の先端は車体の差動装置(デフ)に繋がっています。
ドライブシャフトが故障すると、車の足回りから異音が発生するようになり、悪化すると動力を車輪に伝達できなくなるので、走行中はとても危険です。
ドライブシャフトのジョイント部分には、ドライブシャフトブーツと呼ばれるゴム製の部品が使われています。ドライブシャフトブーツの内部にはベアリングが回転しているので、その回転を円滑にするためのグリスで満たされています。
ドライブシャフトの異音の主な原因は、内部に組み込まれているベアリングの破損です。ゴム製品であるドライブシャフトブーツは経年劣化によってひび割れてしまうことがよくあります。すると、ひび割れたところからグリスが漏れ出して、内部のベアリングがぶつかり合い破損してしまうのです。
こうならないように、ドライブシャフトブーツは定期的に交換する必要があります。ドライブシャフトブーツの交換時期の目安は、走行年数5年、または走行距離5万km程度になります。
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ドライブシャフトの異音ってどんな音?
ハンドルを切ると「コトコト・カタカタ・カラカラ」
ドライブシャフトに起こる主な故障は、内部のベアリングの破損です。傷付いたベアリングの欠片が、車輪の回転とともに内部でぶつかって金属音を繰り返します。
特に、ハンドルを大きく切ってカーブを曲がる際には、ドライブシャフトに大きな負担がかかるので、交差点を曲がる時に車の足回りの方から「コトコト・カタカタ・カラカラ」と断続的な異音が発生します。
初期症状であれば、カーブを曲がる時に「コトコト・カタカタ・カラカラ」という異音が発生して、直進になると異音が消えるという状態になります。
直進になると異音が消えるからといって、そのまま放置していると、いずれはドライブシャフトがバラバラになる恐れがあります。できるだけ早く整備工場などで点検・修理を行うようにしましょう。
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直進で加速すると「ウォンウォン・ゴー」
ドライブシャフトの内部が錆びていると、錆び付いた部品が擦れて異音が発生することがあります。その異音はどんな音かというと、「ウォンウォン・ゴー」という大きな音が車の足回りから鳴り続けます。
低速走行の時はほとんど異音が発生しないのですが、直進で加速すればするほど、「ウォンウォン・ゴー」という異音が大きくなっていきます。
車のスピードを出すと、車輪の回転が速くなっていくので、ドライブシャフトの内部の錆びた部品が擦れる異音も大きくなるというわけです。
カーブの時に発生する「コトコト・カタカタ・カラカラ」は断続的な異音ですが、直進で加速する時に発生する「ウォンウォン・ゴー」は、スピードを出している間はずっと鳴り続けます。
直進で加速する時に発生する「ウォンウォン・ゴー」という異音は、年式の古い車に多くみられる症状です。この場合も早めに整備工場などで点検・修理を行うようにしましょう。
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