車のキーを捻る、またはスタートボタンを押してエンジンを始動する際に、「カチカチ・ギー・ガガガ・ギギギ・シャー」といった聞き慣れない異音が発生することがあります。エンジン始動時に発生する異音の主な原因は、エンジン始動に関わるセルモーターという部品に関連する、何らかの不具合が起こっている可能性が考えられます。
車のエンジン始動時の異音の原因
バッテリー上がりの異音「カチカチ」
エンジンを始動するためには、セルモーターという電動機を使用します。セルモーターは電力で始動するので、バッテリー上がりが起きると、セルモーターを十分に動かすことができません。すると、セルモーターが弱々しく動く「カチカチ」といった異音が聞こえるようになります。
この場合は、セルモーターの故障ではないので、ジャンプスターターでエンジンを再始動し、バッテリーの電力を十分に確保できれば、「カチカチ」といった異音は解消されます。
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ピニオンギアとリングギアが滑る異音「ギー・ギギギ・ガガガ」
エンジン始動時には、セルモーターの動力をエンジンに伝える際に、それぞれの歯車をかみ合わせる必要があります。
セルモーターにある歯車をピニオンギアと言い、エンジン側にある歯車をリングギアと言います。同じ車を長年乗っていると、ピニオンギアとリングギアの歯車が摩耗して、かみ合い不良が起こります。
すると、ピニオンギアとリングギアが滑って、「ギー・ギギギ・ガガガ」といった金属音がエンジン始動時に聞こえるようになります。この場合は、修理が必要なので整備工場などに依頼しましょう。
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セルモーターの故障の異音「シャー」
セルモーターは丈夫な部品なので故障するのは稀なことです。車のエンジン始動時の異音の原因は、セルモーターの故障よりも、バッテリー上がりの方が圧倒的に多いです。次に、ピニオンギアとリングギアが滑る異音が多く、稀にセルモーターが故障して異音がするというのが、頻度が高い順です。
セルモーターが故障する主な原因は、モーターの摩耗によって、内部に大量のカーボン粉が詰まってしまい、セルモーターの動きが悪くなることです。
セルモーターの内部が汚れてカーボン粉が詰まっている状態では、セルモーターのマグネットクラッチの戻りが悪くなります。すると、「シャー」といった金属が擦れるような異音が、エンジン始動時に聞こえるようになります。
こうなっては、セルモーターの内部を洗浄するか、もしくは新しいセルモーターに交換するなどの対応が必要です。セルモーターの寿命は、10~15年、または走行距離10万~15万kmが目安です。このことからも、セルモーターは壊れにくい部品だということが分かると思います。
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