ボンネットが開かない・閉まらない原因は?開け方や閉め方を解説!
自動車のボンネットが開かない時に考えられる原因については、「故障している場合」と「開け方に問題がある場合」の2つが挙げられます。
一方、ボンネットが閉まらない原因については、ボンネットや車体の歪みが影響していることが多い。
まずは、ボンネットの正しい開け方と閉め方について確認していきましょう。
ボンネットの開け方
1.ボンネットオープナーを引く
ボンネットオープナーとは、ボンネットのロックを解除するためのレバーのことを言います。
ボンネットオープナーは運転席付近にあり、一般的には運転席の右下にあることが多い。
このレバーを手前に引くと、ボンネットが軽く浮き上がり、ロックが解除されます。
ボンネットオープナーは内部でワイヤーと連動されていて、このワイヤーを引っ張ることで、その奥にある固定部分を解除することができます。
故障が原因でボンネットが開かない時は、このワイヤーに何らかの不具合が起きている場合が多い。
2.レバーを動かしながらボンネットを持ち上げる
車の正面から浮き上がったボンネットの隙間を見ると、レバーがあることが分かります。
このレバーは、一般的に車両前方の中央にあることが多い。
車種によって、レバーが上下に動くものと左右に動くものがありますが、このレバーを動かしながらボンネットをゆっくり持ち上げて開いていきます。
3.ボンネットステー(固定用の棒)を差し込み穴に入れて固定する
持ち上げたボンネットの裏側には、ボンネットステーという棒がフックで固定されています。
このボンネットステーをフックから外し、車体にある固定用の穴にしっかり差し込みます。
ボンネットの開け方の注意点
エンジン停止直後は、ボンネットや内部が高温になっているため、火傷する恐れがあります。
ボンネットを開ける作業は、エンジンを停止してしばらく経ってから行うようにしましょう。
特にエンジンやラジエーターなどは高温になる部分なので、触らないように注意してください。
風の強い日は、ボンネットを持ち上げた瞬間に風に煽られると危険です。
風の強い時の作業は、できればガレージなどの屋内で行う方が安全ですが、屋外で行う場合は、ボンネットをしっかり持ってゆっくり持ち上げ、頭などにぶつけないように注意しましょう。
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ボンネットの閉め方
1.ボンネットステーをフックに戻す
車体の差し込み穴からボンネットステーを抜き取ります。
そして、ボンネットステーをボンネットの裏側にあるフックの位置に戻します。
2.ボンネットを閉めてロックする
ボンネットをゆっくり下げて、高さ20~30cmほどのところからボンネットを落とします。
ある程度の高さからボンネットを落とすのは、確実にボンネットをロックするためです。
ボンネットの閉め方の注意点
ボンネットがロックされていない状態で車を走行すると、風圧でボンネットが開き、事故の原因になるのでしっかりと閉める必要があります。
また、ボンネットを閉める時には、指を挟まないように気をつけましょう。
ボンネットをしっかり閉めなくてはいけないからといって、強く叩き付ける必要はありません。
必要以上に強く打ちつけるとボンネットに歪みが生じ、むしろ閉まらない原因になるので注意しましょう。
ボンネットが開かない原因
ワイヤー切れ
ボンネットが開く仕組みは、ボンネットオープナーと繋がったワイヤーが引っ張られることで、ロックがかかった部分が外れて、ボンネットが開きます。
このワイヤーが切れることが原因で、ボンネットが開かないことがあります。
通常は、ボンネットオープナーを手前に引くと、ロックが解除される時にカチッと音が鳴るなったり、何らかの手応えがあります。
全く手応えがなくボンネットが開かない場合は、ワイヤー切れの疑いがあります。
ワイヤー切れが起こっている場合は、新しいワイヤーに交換しなくてはいけません。
しかし、ボンネットのロックが解除できずに開かない場合は、車体の隙間になんとか工具を入れて、切れたワイヤーを探して引っ張ったり、レバーで固定された部分を解除することになるので、これが意外と大変です。
無理にやると車体を傷付けてしまうので、整備工場などでプロに依頼する方が賢明です。
ボンネットを開けることさえできれば、あとは古いワイヤーを伝って、同じように新しいワイヤーを設置するれば良いので、それほど大変な作業ではない。
車種によってワイヤーが設置されている場所は様々ですが、運転手側のフェンダーライナーの内側をワイヤーが通っていることが多く、ここから切れたワイヤーを見付けることができる場合もあります。
この部分は、ワイヤーの他にも配線が通っていることが多く、タイヤが直接擦れて壊れないようにフェンダーライナーで守っています。
ボンネットキャッチの破損
ボンネットキャッチとは、ワイヤーの動きをロックしている部分に伝える部品です。
ワイヤーが強い力で引っ張られると、ボンネットキャッチとワイヤーを繋いでいる部分に大きな負担がかかるため、破損して外れてしまうことがあります。
ボンネットキャッチの破損してしまうと、ワイヤーの動きを伝えることができないため、ボンネットが開かない原因になります。
国産車の場合は、ボンネット前方の中央部分にボンネットキャッチが1つだけあることが多いですが、外国産の車の中には、ボンネットキャッチが2つ設置していあるものがあります。
この場合、車体の両側に1つずつボンネットキャッチが設置してあり、その多くはフェンダーライナーの内側に設置されてあるのが一般的です。
ボンネットオープナーの破損
ボンネットオープナーの多くは樹脂製の部品で、それと繋がるワイヤーは金属製です。
どうしても樹脂製のボンネットオープナーの方が弱いので、長年の使用で劣化すると接続部分が破損して、ワイヤーが外れてしまうことがあります。
ボンネットオープナーとワイヤーが外れてしまえば、当然ですがワイヤーを引っ張ることができないので、ボンネットが開かない原因になります。
この場合は、ボンネットオープナーを外して、内側にあるワイヤーを手繰り寄せることができれば、工具で直接ワイヤーを引っ張ることでボンネットを開けることができます。
ボンネットが閉まらない原因
一度開いたボンネットが元の場所に閉まらないという場合、真っ先に考えられる原因は、ボンネットや車体の歪みです。
高度な技術で作られた現在の車が、何の原因もなく車体が歪むことは考えにくい。
事故などで車体をぶつけてしまった経歴がある場合は、衝突した時はボンネットが閉まっている状態なので、歪みの影響に気付きにくいですが、いざボンネットを開けてみると元の状態で閉まらないというケースがあります。
特に、事故歴のある中古車を購入する際には、ボンネットやトランクなど開閉できる部分に歪みがないかを、事前に確認する必要があります。
自動車のトランクやバックドアが突然開かなくなる原因については、様々ことが考えられます。
トランクが開かない原因の全てが故障というわけではないのですが、なかにはワイヤー切れや配線切れなど、開閉システムに何らかの不具合が起こっているケースもあります…
ボンネットのトラブルは、国産車よりも輸入車の方が多く見られます。
一般的な修理の手順は、まずはボンネットを開けるようにしてから、必要に応じて内部のワイヤーやキャッチ、オープナーなどを交換していきます。
どうしてもボンネットが開かない場合は、最終的にはボンネットやフェンダーの切開を要求されることもあります。
ただし、ボンネットを切開せずに必要最低限の処理で修理できるかは、整備工場のスタッフの力量に左右される部分が大きい。
ボンネットのトラブルは輸入車が多く、国産車とは構造が違うため、自動車の深い知識が必要となります。
作業時間がかかれば、それだけ人件費がかかるので、工賃も高くなる可能性も考えられます。
修理をする際には、複数の整備工場に見積もりを依頼し比較検討することが賢明と言えます。
ボンネットが開かない・閉まらない原因は?開け方や閉め方を解説!
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