車のフェンダー爪折りをする前に知っておきたいデメリット

幅の広いタイヤに換えたり車高を低くしたり、車の足回りのカスタマイズはとても人気がありますが、車種によってはフェンダーの爪折りが必要になる場合があります。

ところが、フェンダーの爪折りはリスクを伴うもので、爪を折ったことで起こるデメリットを加工前に知っておく必要があるのです。

今回の記事では、フェンダー爪折りのデメリットや、実際に加工する場合の注意点などを解説していきます。

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フェンダーの爪の役割

フェンダーとは、自動車のタイヤを覆うように組み込まれているパーツです。フェンダーの役割は主に2つあります。

1つ目は、走行中に回転するタイヤによっておこる、雨水や泥、小石などの跳ね上げを軽減させるためです。

2つ目は、タイヤを覆って衝突などの衝撃から保護する働きがあります。

そして、フェンダーの爪の役割は、この2つ目の足回りの保護に関係しています。

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フェンダーの爪は、パネルを内側に織り込んだ構造になっています。この構造によってフェンダーの縁の部分の強度を増しています。車種によっては、より強度を増すためにフェンダーの爪が丸みを帯びた形になっているものもあります。

わざわざ難しい加工をしてフェンダーの爪を作って、縁の部分を強くしているわけですから、爪折りすると、それなりのデメリットがあります。

車-フェンダー-爪折り-デメリット-ホイール-画像

フェンダーの爪折りのデメリット

幅の太いタイヤを履かせり車高を低くすると、どうしてもフェンダーの爪がタイヤに当たってしまうことが多い。そうすると、フェンダーの爪折り加工をせざるおえないわけですが、それと同時にフェンダーの爪折りをすることによって生じるデメリットも覚悟しなくてはなりません。

すでに述べている通り、フェンダーの爪は補強のために存在します。これがなくなるということは、フェンダーが変形する可能性が全くないと言い切れません。

また、フェンダーの爪折りをすることで傷んだ塗装の部分から雨水が侵入すると塗装が剥がれていまうこともあります。塗装が剥がれてしまった場合は、再塗装が必要になります。

さらには、売却する際にカスタマイズされている車は、査定が低くなるデメリットもあります。

そして、最も大きな問題は、フェンダーの爪折り加工によって、フェンダーが外側に片側だけで以上広がってしまった場合は、違法改造の状態になるのでそのままでは車検が通りません。車幅が変わる場合は構造変更申請が必要になります。

以上のようなデメリットを踏まえた上で、フェンダーの爪折りをするのであれば、自己責任で車のカスタマイズを楽しめます。

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なぜフェンダーの爪折りをするのか?

これまで述べてきたように、フェンダーの爪折りはリスクやデメリットばかりで、できればやらない方が無難ですが、それでもやらざるおえない理由があるわけです。

その理由は、純正タイヤよりも幅が太いタイヤを履いた場合、またはインセット(昔はオフセット)の距離が純正とは異なるホイールを履いた場合に、タイヤがフェンダーの爪部分に当たるからです。

純正と同じサイズのタイヤやホイールを使用している場合は、フェンダーがタイヤに当たることはありませんが、サイズの違うタイヤやホイールに換えたり、車高を低くしたりすると、フェンダーの爪部分に当たってタイヤを傷つけてしまうのです。

幅の広いタイヤにしたり、車高を低くするなど、カスタマイズした直後は問題がなくても、実際に走行してみると段差などでサスペンションが歪んでフェンダーとタイヤが当たるようになってしまうこともあります。

このようなやむを得ない理由がある場合は、リスクを承知で自己責任で行うことになります。ただし、フェンダーの爪折り加工は慎重に行わなくてはいけません。

車-フェンダー-爪折り-デメリット-足回り-画像

フェンダーの爪折りの注意点

フェンダーの爪の部分は一度曲げた加工の上に塗装が施されています。それをさらに爪折りするわけですから、塗装の剥がれは避けられないリスクです。加工後の見た目で傷がないように見えても、小さな傷から雨水が入って、後でひび割れが生じることもあります。ですから、ェンダーの爪折り加工の後は部分的に再塗装する必要があると言えます。

また、フェンダーの爪を折った隙間に雨水が溜まって腐食してしまうこともあるので、パテなどの充填材で隙間を埋める作業もする必要があります。

そして、最も注意が必要なことは、爪折り作業によって、もともとのフェンダーの外観を変えてはいけないということです。片側で1cm以上車幅が変わってしまえば構造変更申請が必要で、そのままでは車検を通すことができません。

幅の太いタイヤを履いている場合は特に注意が必要がことは、タイヤやホイールなどの回転部分はフェンダーの外側に1mmたりともはみ出してはいけないということです。回転部分が外にはみ出している場合は車検が通りません。

以上のことに注意しながら、フェンダーの爪折りがどうしても必要であれば、リスクを承知で慎重に加工するようにしましょう。

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