自動車のブレーキランプに不具合が起こる原因は様々なことが考えられますが、特にブレーキランプがつきっぱなしで消えないという状態を放置すると、やがてはバッテリー上がりを引き起こす恐れがあるので、早急に対処する必要があります。
また、ブレーキランプの点灯不良は、たとえ片方だけのランプがつかない状態でも交通違反になるので、電球の交換や部品の修理などが必要になります。
ブレーキランプのトラブルは、自分と周囲の人々を危険にさらす恐れがあるので、事前にブレーキランプが点灯するのを確認することが大切です。
今回の記事では、ブレーキランプの不具合の原因について紹介します。
まずは、ブレーキランプの仕組みを簡単に解説していきます。
ブレーキランプは2段階の明るさ
ブレーキランプは、2段階の明るさにできるダブルフィラメントという電球が使用されています。
ダブルフィラメントとは、1つの電球に2つの電線が組み込まれた特殊な電球です。
ベッドライト点灯やポジション点灯した時に、車の後ろに赤く光っているのを見たことがあると思います。これが1段階目の明るさで点灯した状態です。
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次に、ブレーキペダルを踏み込んだ時に、車の後ろがさらに明るく光るのが2段階目の点灯になります。
ブレーキランプの電球に組み込まれた2つの電線のうち、1つだけ電気を流した状態が1段階目の点灯です。
ブレーキペダルを踏むと、2つの電線に電気が流れて2段階目の点灯になります。
電球にある2つの電線のうち、どちらか1つが切れても交換する必要があります。
1段階目の電線が切れていまうと、ブレーキペダルを踏み込んだ時の2段階目のランプはついても、通常の車の後ろの赤いランプがつかない状態になり、後方からの追突の原因になるので、早急に電球を新しいものに交換する必要があります。
ブレーキランプがつきっぱなしで消えない時や、ブレーキランプがつかない時には、電球切れだけでなく、スイッチやリレーの故障や配線の接触不良など、様々なことが考えられます。
なかでも、ブレーキランプスイッチの不具合は、ブレーキランプが消えない場合とつなかい場合のどちらの原因にもなります。
ブレーキランプスイッチの不具合
ブレーキランプスイッチは、ブレーキペダルの付け根部分に組み込まれていて部品で、自動車メーカーによってはストップランプスイッチと呼ばれることもあります。
ブレーキペダルの動きと連動して、ブレーキランプスイッチがON・OFFに切り替る仕組みになっています。
ブレーキペダルを踏み込むとスイッチがONになり、ブレーキペダルから足を離すとスイッチがOFFになります。
ブレーキランプスイッチの構造は、各メーカーによって異なりますが、通常はブレーキランプスイッチの先端にある突起物が押し込まれている状態がOFFで、突起物が飛び出た状態がONになります。
ブレーキランプスイッチの先端にある突起物がストッパーの働きをして、ブレーキペダルを踏まない限り、ブレーキランプがつかないようになっています。
ところが、長年ブレーキペダルを繰り返し踏み込んでいるうちに、ブレーキランプスイッチの先端にある突起物が破損してしまうことがあります。
すると、ブレーキランプのスイッチがONの状態が続き、ブレーキランプがつきっぱなしで消えない原因になるのです。
ブレーキランプが消えないままにしておくと、走行中に問題がある場合か、バッテリー上がりの原因にもなります。
また、ブレーキランプスイッチの内部で接触不良が起こった場合は、ブレーキペダルを踏み込んでもスイッチがONにならないので、ブレーキランプがつかない原因になります。
いずれの場合も、ブレーキランプスイッチを新しい物に交換する必要があるので、整備工場などで点検及び修理を行うことが必要です。
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ブレーキランプが片方だけつかない
左右のブレーキランプが片方だけつかない原因については、様々なことが考えられますが、その原因は電球切れであることが多い。
すでに述べているブレーキランプスイッチに不具合が起こった場合は、左右の両方のブレーキランプがつきっぱなしで消えない状態になるか、両方ともランプがつかないという症状になります。
しかし、片方だけブレーキランプがつかない状態は、電気が正常に流れているにもかかわらず、ランプが点灯しない状態なので、原因としては電球切れが最も多いのです。
車の後ろのランプは、ヘッドライト点灯と同時につく通常の赤いランプと、ブレーキペダルを踏み込んだ時に点灯するブレーキランプの2段階の明るさを、1つの電球で行っています。
よくありがちなのが、ブレーキペダルを踏んだ時にはランプが点灯するけど、通常時の赤いランプはつかないという状態です。
片方だけでもブレーキランプが点灯しない状態は、整備不良として交通違反になり、1点減点または7,000円の反則金の対象になる場合があります。
車のブレーキランプがつかない状態での走行は、自分や周囲の人々に対して危険を招く恐れがあります。
日頃から事前に車の点検を行い、ブレーキランプが点灯することを確認することが大切です。
ヒューズ切れ
ブレーキランプに限らず、車の電気機器は全てヒューズと呼ばれる安全装置を介して電気が流れています。
これは、電気機器によって正常に動くための電気の量が決まっているため、必要以上の電気が流れ込まないように、電源元と電気機器の間にヒューズを挟んでいるのです。
つまり、ヒューズ切れとは、必要以上の電気が電気機器に流れ込む前に、身代わりになってヒューズが切れてくれた状態なのです。
ヒューズ切れが起きた状態では、ブレーキランプの電球に電気が流れないので、ブレーキランプがつかない原因になります。
昔のヒューズは、寿命みたいなものがあって、突然切れてことがありますが、今のヒューズはそのようなものがなく、何の原因もなく突然切れることはほとんどありません。
DIYの時に金属の工具が触れてしまったり、負担のかかる配線にしてしまったなど、はっきりとした原因があるはずです。
その原因を解決せずに新しいヒューズに交換しても、再びヒューズ切れが起こる可能性があるので注意が必要です。
または、何らかの原因でブレーキランプつきっぱなしの状態で消えない場合は、そのまま放置してしまうとバッテリーが上がってしまうので、とりあえずはブレーキランプのヒューズを抜いてしまえば、ランプが消えてバッテリー上がりを防ぐことができます。
その後は、早急に整備工場などで点検・修理を行うようにしましょう。
昔の車は、はっきりとした原因がなくても、ヒューズの寿命のようなもので、突然ヒューズが切れるということがありました。現在は、ヒューズの新しい種類が登場し、性能も向上したため、何の原因もなく急にヒューズが飛ぶことはほとんどありません…
配線やカプラーの接触不良
ブレーキランプに関係する配線やカプラーに接触不良が起こると、電気が行き渡らないのでブレーキランプがつかない原因になります。
カプラーとは、配線を途中で抜き差しできるコネクターのことです。
車の配線は、各部品に直接つないでいるのではなく、カプラーで取り外しできるようになっています。
これは壊れた部品を取り外して修理しやすくするためなのですが、長年使っていると、この配線の接続部分に接触不良が起こることがあるのです。
また、ブレーキランプスイッチは、ハンドルの下の狭い場所に配置されています。
配線が小さなスペースに組み込まれていると、折れ曲がった配線が断線してしまうこともあります。
ブレーキランプが消えない・つかない原因については、今回の記事で紹介した内容以外にも様々なことが考えられます。
ブレーキランプに不具合を感じたら、早めに整備工場などで点検・修理を行うようにしましょう。
車の修理の値段は、整備工場によって大きく違うことがあります。
いつも利用している整備工場が、実は高い値段で修理していたというケースも少なくありません。
そのため、複数の整備工場を比較検討することをお勧めします。
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