車のウインカーがつかない・早い・点滅しない!ウインカーリレーの故障や交換が必要な症状について紹介!
自動車のウインカーがつかない、点滅が早い、ランプがつきっぱなしで点滅しない、このような症状が起こる原因については様々ことが考えられますが、電球の球切れや配線不良がない場合は、ウインカーリレーが故障している可能性が考えられます。
今回の記事では、ウインカーリレーの故障が原因で起こる症状について紹介します。
車のウインカーが点滅する仕組み
自動車のウインカーランプは、リレーと呼ばれる装置の働きによって点滅することができます。
ウインカーリレーには、「CR方式」「バイメタル方式」「電子制御方式」など、様々な種類があります。
現在では、CR方式が主流ですが、今後は電子制御方式が広く採用されていくと考えられています。
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CR方式
CR方式ウインカーリレーの主な部品は、電気を貯めるコンデンサと、電流をコントロールする抵抗器、導線が巻き付いたコイル(電磁石)でできています。
抵抗器を使うことで、コンデンサに蓄電する時間をコントロールしています。
コンデンサに一定まで貯まった電気が放電されると、導線が巻き付いたコイルが電磁石として働き、発生した磁力によって、金属の接点が接地し、スイッチが入ってランプが光ります。
そして、コンデンサが電気を出しきると、電磁石が磁力を失い、接点が自然に離れてスイッチが切れ、ランプが消えます。
これらが繰り返されることで車のウインカーランプは点滅することができるのです。
バイメタル方式
バイメタル方式ウインカーリレーは、熱を加えると変形する金属の性質を利用してスイッチの断続を行うという仕組みです。
金属の板に電気を流すと熱によって一時的に変形します。
電流の熱によって金属が曲がると接点から離れてスイッチが切れ、再び金属が冷えて元の形状に戻ると接点が接触してスイッチが入るという仕組みです。
バイメタル方式は、電流の強弱によって作動するタイミングが安定しないため、今ではあまり使われていません。
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電子制御方式
電子制御方式のウインカーリレーは、その名の通り、ランプをつけるための通電タイミングを電子制御する仕組みなっています。
CR方式やバイメタル方式は、スイッチのON・OFFの切り替えが機械的な接触動作で行われているため、点滅のタイミングが不安定でウインカーが早い・遅いと感じるケースがあります。
一方、電子制御方式の場合は、マイコンタイマーによって点滅するタイミングが制御されているので、ウインカーが早いとった症状は起こりにくい。
電子制御方式のウインカーリレーは、ICウィンカーリレーと呼ばれ、この新たなシステムが、今後は広く採用されていくのではないかと考えられています。
車のウインカー不良の原因
自動車のウインカーがつかない、つきっぱなしで点滅しない、点滅が早い、などの原因については、様々なことが考えられますが、ウインカーランプの球切れや配線不良などがない場合は、ウインカーリレーが故障している可能性があります。
ここでは、ウインカーリレーの故障でよって起こる症状について、いくつか紹介します。
車のウインカーがつかない
CR方式ウインカーリレーの場合、コンデンサが劣化して電気を貯め込むことができないため、コイルに磁力が発生せず、接点がつかないためウインカーランプのスイッチが入らない状態になっている可能性があります。
その他には、電気の熱による固着でスイッチがOFFの状態で固定されていることで、ウインカーがつかないことも考えられます。
自動車のウインカーは何度も繰り返し使う部分なので、長年使用しているとコンデンサが劣化してしまうケースもあります。
その場合、コンデンサだけの交換ではなく、ウインカーリレー自体を交換する方が望ましい。
または、ヒューズ切れが原因でウィンカーがつかないこともあります。
車に使用されている全ての電気機器は、正常に作動するための電気の量が決まっています。
必要以上の電気が流れ込むと電気機器が壊れてしまうので、電源元と電気機器の間にはヒューズと呼ばれる安全装置が設置してあります。
昔の車は、はっきりとした原因がなくても、ヒューズの寿命のようなもので、突然ヒューズが切れるということがありました。現在は、ヒューズの新しい種類が登場し、性能も向上したため、何の原因もなく急にヒューズが飛ぶことはほとんどありません…
車のウインカーが点滅しない・つきっぱなし
機械的に接触してスイッチのON・OFFを繰り返すCR方式では、電流の熱によって接地面が固着してしまうことがあります。
すると、スイッチが入った状態が続くため、ウインカーがつきっぱなしで点滅しない原因になるのです。
電流が大きすぎることで接点が固着してしまうことがあり、コンデンサや抵抗器の故障によって電流が安定していない場合もあります。
固着した部分を離すことはできますが、一度接点が固着すると再発することが多いので、新しいウインカーリレーに交換する方が望ましいと言えます。
車のウインカーが早い
ウインカーランプが点滅するタイミングが早い原因は、供給される電力が低いことが考えられます。
電力不足でコンデンサに溜め込んだ電気が早く放出されてしまい、そのためコイルの磁力がすぐなくなり、スイッチが早く切れてしまう。
すると、ウインカーランプをつけるスイッチのON・OFFのタイミングが早くなってしまう。
コンデンサの劣化が原因の場合は、ウインカーリレーの交換が必要ですが、車のウインカーが早いという症状は、抵抗器の調整が上手くいっていないことでも起こります。
いずれにせよ、整備工場などで点検を行うようにしましょう。
球切れでウインカーが早くなる
ウインカーランプの電球が切れることで点滅が早くなることがあります。
ウインカーの点滅が早くなることをハイフラッシュ現象と言い、この状態は故障ではなく、電球の球切れを知らせるために、もともと備えられている機能です。
バルブが切れると抵抗が減り、わざとウインカーが早く点滅する仕組みになっています。
LEDランプに交換するとウインカーが早い
リレーの種類によっては、電球をLEDランプに交換したことで消費電力が低くなり、電力の変化が影響して点滅するタイミングが早くなるケースがあります。
LEDランプには電子制御方式のウインカーリレーが適していますが、CRウインカーリレーでも抵抗器の数値を変えることで点滅のタイミングを調整することができます。
抵抗器の数値の設定は、各メーカーによって異なるため、全てのケースにおいて調整が可能だとは言い切れませんが、ウインカーランプをLEDに交換したら点滅が早くなったという場合は、整備工場などで調整できるか相談してみると良いでしょう。
車のウインカー異常の原因は、今回の記事で紹介した内容以外にも様々なことが考えられます。
不具合を感じたら、整備工場などで点検を受けるようにしましょう。
車の修理の値段は、整備工場によって大きく違うことがあります。
いつも利用している整備工場が、実は高い値段で修理していたというケースも少なくありません。
そのため、複数の整備工場を比較検討することをお勧めします。
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