車のボディの洗浄やコーティングはやっていても、車の下回りはやったことはない、ましてや下回りの錆止め塗装など本当に必要なのか?と疑問に思う方もいるかもしれません。
実は、車の下回りは飛び石などで小さな傷ができやすい部分で、そこに凍結防止剤や潮風の塩分が付着すると、錆が発生しやすい。
今回の記事では、車の下回りの錆止めコーティングする費用の目安や、車の下回りを自分で洗浄する時の注意点などを紹介します。
車の下回りが錆びる原因
車の下回りは、走行中の飛び石などで、車体に小さな傷がつくことがあります。
塗装がはがれた部分に、凍結防止剤や潮風の塩分が付着すると、次第に錆が発生します。
冬場は、路面に凍結防止剤(主成分が塩化カルシウムと塩化ナトリウム)をまいているので、車の下回りを小まめに洗浄する必要があります。
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また、夏場は、海の近くに行った場合も、潮風の影響で錆びやすくなるので、そのまま放置せずに塩分を洗い流すことが大切です。
特に沿岸地域では、錆の進行が早く、気付いた時には大きく広がっているケースがあるので、早急に対処する必要があります。
錆対策としては、事前に車の下回りを錆止めコーティングしておくことが効果的です。
錆止めコーティングしておくことで、走行中の飛び石で傷がつきにくく、凍結防止剤や塩害も予防できます。
ほとんどの新車は防錆塗装がされている
そもそも最近の車は、亜鉛引きの防錆鋼板を素材に使うなど、下回りの全体的に防錆塗装が施されています。
ですから、2、3年で車を買い替えるようであれば、車の下回りの錆止めコーティングは必要ないと言えます。
ただし、雪が多く降る地域の場合は、新車のうちに錆止めコーティングを行うことをおすすめします。
凍結防止剤が車体に付着した状態のまま放置していまうと、塗装が剥がれて次第に錆が発生する恐れがあります。
できてしまった錆の上からコーティングスプレーを吹きかけて、進行を食い止める処置もありますが、時間が経つとコーティング力も弱まり、空気や水を完全に遮断することは難しい。
一度できてしまった錆は、内部でどんどん広がることがあり、コーティングをして進行を遅らせることはできても、表面だけの対応では進行を完全に止めることは困難なのです。
ですから、錆が発生する前に、車の下回りの定期的が洗浄や、雪深い地域は事前に錆止めコーティングをするなどの対策が必要です。
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車の下回りの錆止め費用の目安
車の下回りの錆止めを行う塗装コーティングの費用の目安は、約3万円ほどです。
錆止めコーティングをする作業は、洗浄して乾かしてリフトで車を上げて、外側をマスキングして、錆止め剤を吹きかけていくので、とても手間がかかる。そのぶん費用が意外と高額です。
古い錆止めコーティングが部分的についている場合は、それを剥がして錆の対応をしてから、新しい錆止めコーティングを行うため、さらに費用が高くなるケースもあります。
古い錆止め剤がクリアコーティングの場合は、透明なので一見分かりにくい場合もあり、その分作業時間が伸びて工賃が高くなってしまうこともあります。
やはり、雪国などで、車の下回りの錆止めコーティングをするのであれば、新車のうちに行う方が良いと言えます。
業者によっては、錆の上から施工を行うこともあります。
その場合は、低溶剤タイプのものや、赤錆を黒錆に転換する錆転換剤を使用することがあります。
車の下回りを自分で洗浄する時の注意点
車の錆を予防するためには、定期的に車の下回りを洗浄することが有効です。
車は雨の日でも走行可能なので、車の下回りに水が跳ねたり、冠水路を少し走行するくらいでは故障の心配はありません。
ですから、車の下回りに軽く水をかけて洗浄するくらいであれば、全く問題はありません。
しかし、高圧洗浄機を使う場合は、部品のつなぎ目や電気関連の部分に強い水圧を当てないように注意する必要があります。
最近は、一般の方でも、家庭に高圧洗浄機があったり、コイン洗浄施設などで高圧洗浄機を貸し出していたりするので、使う機会も増えてきていると思います。
雨天走行は問題なくても、高圧洗浄機の強い水圧をまともに当ててしまうと、部品が壊れて内部に水が浸入してしまう恐れがあるので気を付けてください。
特に足回りにあるサスペンションのつなぎ目部分に、強い水圧を当てると故障の原因になるので注意しましょう。
基本的に、ゴム製品で覆われている部分は、水の侵入を避けるために行っているので、その部分に高圧洗浄機の強い水圧を当てることはNGです。
また、車の足回りには、ブレーキシステムの1つであるABSセンサーが組み込まれているので、車輪の内側付近に強い水圧を当てることも避けた方が良い。
スタンドに設置してある洗車機には、車の下回りを洗浄する機能が備わっているものもあるので、そのようなものを利用するのも良いでしょう。
自動車の足回りは路面に近いためとても汚れやすく、なかでもホイールは汚れが目立つ部分でもあります。車のホイールの洗い方については、まずは、油や鉄粉など汚れの性質を理解して、それに適した洗浄剤を使用することが大切です。
また、ホイールの素材によっては、使用すると腐食の原因になるものもあるので注意が必要です…
できてしまった赤錆には「錆転換剤」が効果的
できてしまった赤錆に錆転換剤を塗装していくと、錆の転換反応により赤錆が黒錆に変化します。
黒錆になると錆の浸食が止まり、車にとって無害なものになるのです。
錆転換剤を塗る時は、すでにできてしまった錆を落とす作業は必要ありません。
表面に浮き上がった細かい錆は平らに落とす必要がありますが、基本的にはできてしまった錆の上から使用します。
錆転換剤は、錆びた部分に塗るだけなので、ビギナーでも簡単に使えます。水性の錆転換剤もあるので、とても扱いやすい。
できてしまった錆の進行を止めだけでなく、表面をコーティングして再発を防ぐ効果がある錆転換剤もあるので、車の下回りの錆止めにとても便利です。
錆転換剤を塗ると、赤錆が黒く変化していくので、目で見て効果が確認できます。
なかには塗装の奥の方まで赤錆が広がっていて、表面に錆転換剤を塗っただけでは、時間が経つと再発してしまうケースもありますが、そんな場合は、スプレータイプを吹きかけるのではなく、液体タイプをしっかり浸透させると良いでしょう。
車の下回りの錆止め作業は、リフト上げなど大変なこともあるので、自分で対応しきれない場合は、整備工場などに依頼すると良いでしょう。
工賃は、整備工場によって大きく違うことがあります。
いつも利用している整備工場が、実は高い値段で行っていたというケースも少なくありません。
そのため、複数の整備工場を比較検討することをお勧めします。
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